ライブハウス「Out Put」10周年 むぎ、きいやま商店…ライブやトークも 那覇


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 那覇市のライブハウスOutputが今年3月で10周年を迎えた。周年を記念したアニバーサリー企画が3月1日~6月5日まで、那覇市牧志の同会場で開催されている。音楽ライブやトークショー、DJイベントなど多彩な企画が催されている。3公演を紹介する。(田中芳)

観客一体 感謝のライブ  むぎ(猫)×きいやま商店

ツーマンライブを催し共演する、きいやま商店(手前)とむぎ(猫)=18日、那覇市牧志

 猫のミュージシャン、むぎ(猫)と石垣島出身の兄弟いとこ3人によるバンド「きいやま商店」のツーマンライブが18日、開かれた。配信も行われ、観客と一緒に10周年を祝った。

 むぎ(猫)はダンスと木琴の演奏と歌、キーボードの語り弾きなどで、観客の心をつかんだ。「この状況の中での10周年は本当にお祝いの気持ちがいっぱい。ライブを始めてすぐの頃から呼んでくださった。思い入れのある地元のライブハウスだ」と祝った。

 エネルギッシュな歌と愉快なMCで、観客を盛り上げたきいやま商店。新曲「シュラヨイ」「ハブとマングース」「沖縄ロックンロール」など、沖縄愛を感じる楽曲と振り付けで観客も一緒になって踊った。

 アンコールでは、きいやま商店の「僕らの島」、むぎ(猫)の「どんなふうに」の楽曲を2組がコラボレーショして歌い、会場を最高潮に沸かせた。

上江洲店長「沖縄一目指す」 トークライブ 濱里オーナーと抱負

開店10周年を迎えて、これまで開催したライブを振り返るライブハウスOutputの濱里圭オーナー(左)と上江洲修店長=9日

 10年の企画を振り返るトークライブ「Outputミーティング」が9日開かれた。濱里圭オーナーと上江洲修店長が登壇し、これまでに催した音楽ライブを中心に振り返りながら、今後の展望などを語った。

 2012年3月に那覇市久米にオープン以来、県内外のアーティストのライブを展開。慰霊の日に開催する音楽イベント「琉球魂」などでも、沖縄の音楽シーンを盛り上げてきた。19年12月に同市牧志に移転。今年3月には株式会社化した。ライブハウスを運営する経緯や、今注目する若手アーティストも紹介した。

 上江洲店長は「コロナでイベントも含め、やりたいことができていないが、沖縄で一番のライブハウスを目指して、かっこいいと思うイベントをやっていきたい」と語り、濱里オーナーは「末永く腰を置けるようなライブハウスを目指したい」と抱負を語った。

90年代後半~2000年代 音楽シーンを振り返る  バンドマンら6人がトーク

トークライブに登壇した(左から)西向幸三、東風平朝成、山田義和、下條スープレックスホールド、K―9、當山貴史=15日

 1990年代後半~2000年代の沖縄の音楽シーンを振り返る、トークライブ「90年代後半~2000年代沖縄音楽シーンの証言」が15日、開かれた。当時の状況を知るバンドマンやライブハウススタッフ、ラジオDJなど6人が登壇した。沖縄のインディーズバンドが全国に活動を拡充し、盛り上がりを見せていた当時の音楽シーンがどのような状況だったか、赤裸々に語り合った。

 出演者は、地獄車の下條スープレックスホールド、イルミナティのK―9、シャオロン・トゥー・ザ・スカイの當山貴史、FM沖縄の東風平朝成、ヒューマンステージの山田義和、司会はFM沖縄の西向幸三が務めた。