コロナ自宅療養に無料配送 石垣市にサポートセンター 買い物代行業者がボランティア


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自宅療養サポートセンター八重山での活動に取り組む今田敦之さん(左)ら=25日、石垣市(提供)

 【石垣】八重山地域の離島など買い物が困難な地域住民向けに、買い物代行サービスを運営する「てぃだくくる合同会社」(石垣市)の社員らがこのほど、新型コロナウイルス感染症で自宅で療養する買い物困難者を支援するボランティアグループ「自宅療養サポートセンター八重山」を立ち上げた。グループは買い物代行のノウハウを生かし、自宅療養者に食料や日用品などを無料で届ける支援をしている。

 支援を始めたきっかけは、てぃだくくるに寄せられた女性の声だった。「夫が療養中だが、私も濃厚接触者なので外に出られない」。石垣市は行政による買い物代行や食料支援サービスがない。

 「こうした状況で、買い物代行として料金を取るわけにはいかない」。てぃだくくる社員の今田敦之さんらが中心となり、ボランティアグループを立ち上げた。メンバーが持ち寄った食料や日用品を、自宅療養中の買い物困難者に届けている。

 支援を受ける1人ごとに2、3日分の食料や水、ティッシュなどの日用品を箱詰めして届ける。生理用品など、購入が必要な物品の場合は買い物も代行するが、購入費以外のサービス料は取らずに支援している。支援の申し込みは匿名でも可能で、支援品は玄関先などへ「置き配」する。

 今田さんは「石垣には移住者も多く、近くに頼れる人がいない人もいる。私たちの活動を通じて行政に声を届けることもできるので、どんなことでも相談してほしい」と話している。

 グループは支援品の提供も募集中。未開封、未使用のレトルト食品や缶詰、水やお茶などの飲み物、ティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの日用品を受け付けている。

 支援の申し込みや支援品の提供などの問い合わせは、自宅療養サポートセンター八重山(電話)090(1942)0567。対応時間は午前8時~午後8時。

(西銘研志郎)