園児の2次感染、小中高より高い傾向 強めの防止策が必要…教育の機会喪失への配慮も


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 新型コロナの感染状況を分析する県疫学統計・解析委員会は感染第6波が始まった1月1日~3月11日の、陽性者が出たクラスなどを対象とした学校PCR検査事業の結果を示した。1件当たりの2次感染者数は保育園・幼稚園で0・73人と、小学校(0・4人)、中学(0・52人)、高校(同)に比べて高い傾向が出た。発生件数も多く、疫学委は保育園・幼稚園について「(小中高より)強めの感染拡大防止策が求められる」と対策を促した。

 陽性者の発生件数は保育園・幼稚園の700件に対し、小学校で167件、中学校で89件、高校で69件と差が出た。

 就学前の子どもはマスク着用などの感染防止対策の徹底が難しいとの指摘があり、課題が改めて浮き彫りになった形だ。

 ただ、幼保~高校のいずれでも保健所の定義に基づく濃厚接触者の9割以上は感染者ではなく、疫学委は「必要以上に教育の機会が失われている可能性についても配慮が必要だ」とした。

 また、学童クラブやリトルリーグ、空手教室、水泳教室、ダンススクールなども「感染リスクが高く、学校よりも重点的に対策すべきだ」と注意を促した。

(知念征尚)