「ドライブ・マイ・カー」米アカデミー国際長編映画賞に 「おくりびと」以来


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映画「ドライブ・マイ・カー」より(ⓒ2021「ドライブ・マイ・カー」製作委員会)

 【ロサンゼルス共同】第94回米アカデミー賞の発表・授賞式が27日(日本時間28日)、ハリウッドで開かれ、濱口竜介監督(43)の「ドライブ・マイ・カー」が国際長編映画賞に輝いた。日本映画の同賞受賞は、2009年の滝田洋二郎監督の「おくりびと」以来、13年ぶり5度目。次世代を担う日本の気鋭監督が世界最高峰の映画の祭典で栄誉をつかんだ。

 濱口監督はスピーチで「皆さん取りました。ありがとうございます」と喜びを語った。

 同作は、作品賞、監督賞、脚色賞の候補にも入っている。

 国際長編映画賞は19年まで外国語映画賞などと呼ばれ、日本映画では「おくりびと」のほか、1952年の黒沢明監督「羅生門」、55年の衣笠貞之助監督「地獄門」、56年の稲垣浩監督「宮本武蔵」が受賞。日本人監督作では76年の黒沢監督の旧ソ連作品「デルス・ウザーラ」も受賞している。

 「ドライブ―」は村上春樹さんの短編小説が原作。妻を亡くした舞台演出家の主人公(西島秀俊さん)の喪失と再生の物語を、専属運転手の女性(三浦透子さん)との対話などを通じて描く。

 昨年7月のカンヌ国際映画祭で濱口監督と共同脚本の大江崇允さん(41)が脚本賞を受賞。その後もゴールデン・グローブ賞で非英語映画賞を受賞するなど、前哨戦を席巻していた。