国道330号、県道81号山里―伊佐間にバスレーン 那覇向けで2027年度開始


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄県公共交通活性化推進協議会が29日、那覇市の八汐荘で開かれた。渋滞が激しい本島中南部の国道58号に基幹バスシステムの導入を目指す「地域公共交通総合連携計画」の改訂を了承した。基幹バス導入の一環として、2031年度までに宜野湾市伊佐から沖縄市胡屋間のバスレーン延長に向けたスケジュールが示された。県は第1段階として27年度から沖縄市山里から伊佐向けの上り区間の規制を開始し、31年度からの第2段階で胡屋から山里向けの導入を目指す。32年度以降に伊佐から胡屋向けの下り区間でも導入する計画。さらに既にバスレーンが導入されている久茂地―伊佐間で27年度から規制を終日化することも検討する。

 伊佐―普天間間を結ぶ県道81号の沿線では、琉球大学病院の移転工事が進み、渋滞がさらに激化することが想定されている。県は片側2車線の81号の中央分離帯や停車帯の縮小整備を実施し、那覇向け車線を1車線増設する予定だ。県の試算では新たに1車線増設されれば、通勤時間帯の胡屋から伊佐向けの区間で、バスの運行は平均9分短縮し、車の走行は平均6分増加する見通しだ。

 伊佐以北のバスレーン延長計画に委員からは異論が出た。沖縄総合事務局の担当者は「81号は空間的に(道路増設などの)再配分が難しい。延長は周辺の環境を考えると非常にハードルが高い」と述べた。県警交通規制課は「まずは導入しやすい胡屋から普天間向け区間を第1段階にしてはどうか」と述べた。(梅田正覚)