琉球手まり保存会代表を務める宮城玲子さん(78)=那覇市=は29日、首里城復興に活用してもらおうと、沖縄美ら島財団にグランドピアノ1台を寄贈した。ピアノは昨年11月に亡くなった宮城さんの姉・山田菊代さんが長年愛用してきたもの。4月1日から那覇市首里金城町の首里杜館1階にある無料休憩所に設置する。
ピアノは今後、首里城復興に関するコンサートなどで活用する予定という。
山田さんは那覇市内でピアノとハープの教室を開き、多くの子どもたちを指導してきた。姉の楽器の寄贈先を探していた宮城さんが、沖縄国際音楽祭「第九inOKINAWA」実行委員会の岩崎セツ子実行委員長の紹介を通じ、同財団へのピアノ寄贈に至った。
首里杜館で寄贈式が開かれた29日、宮城さんは「ピアノが首里城復興のために役立てられると姉も喜ぶと思う。大事に使ってもらえるとうれしい」と笑顔で話した。
沖縄美ら島財団の花城良廣理事長は「首里城復興ピアノとして、定期的にコンサートを開くなど活用させていただきたい」と感謝した。同財団から宮城さんに感謝状も贈られた。
(吉田早希)