「屈辱の日」で集会、沖縄県議会与党が検討 4月下旬に数千人規模


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沖縄県議会

 県議会与党が4月下旬に数千人規模の大規模集会の開催を検討していることが31日、分かった。1972年5月15日に沖縄の施政権が日本に返還されて50年となるのを前に、復帰前から現在まで継続する基地問題などの課題を共有し、解決への機運を高める大会と位置付ける。

 祝日の4月29日開催を軸に、規模や会場などを調整している。

 4月28日には1952年のサンフランシスコ講和条約の発効で日本の独立と引き替えに沖縄が米統治下に置かれた「屈辱の日」を迎えることも踏まえ、4月下旬に開催する方針で与党会派が一致した。

 各会派で開催趣旨を詰めており、その後、関係団体に協力を呼び掛ける。新型コロナウイルスの新規感染者数が再び増加傾向に転じていることから会場や開催方法も慎重に検討する。

 5月15日は政府と県が共催で復帰50周年記念式典を開催する一方で、与党内には復帰について「祝賀ムードだけで良いのか」(与党県議)との意見もある。

 復帰後も依然として広大な面積が残る米軍基地問題などの現状や課題について、集会を通じて訴えていく考え。
 (大嶺雅俊)