2月末で営業を終えた那覇市の牧志公設市場衣料部・雑貨部の建物について、那覇市は1日、シンバホールディングスに有償で譲渡した。同社によると、10月ごろのオープンを目指して、6月までに施設の内容や運用方法などを決定し、内装工事などに着手する。
市が譲渡した建物の延べ床面積は、衣料部が1147・59平方メートル、雑貨部が705・87平方メートル。譲渡額は明らかにされていない。
同社によると、3月29日に市と通り会で意見交換会を開催した。今後も通り会からの要望や意見などを聞いた上で、施設の運用方針を決定するという。同社の安里享英社長は「商店街活性化に向けて、長年商いをしてきた通り会の皆さまに喜んでもらえるような施設にしたい。観光客だけでなく、地元の人が訪れるような施設にして、通り会と一緒に商店街の相乗効果を狙いたい」と意気込んだ。周辺に衣料品などを扱う店舗が多いことから、排気などに配慮し、街の環境に調和した施設にするという。
公設市場衣料部・雑貨部は1951年に市が開設。82年に現在の建物に改築された。冠婚葬祭用の着物や日用雑貨などを販売し、市民や県民の暮らしを支えた。
(金城実倫)