米軍機の騒音「最小限に」 官房長官が沖縄市長と会談


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桑江朝千夫沖縄市長(右)と会談し、要望書を受け取る松野博一官房長官=2日、沖縄市役所

 松野博一官房長官は2日来県し、沖縄市の東部海浜開発事業や、返還が予定される米軍キャンプ瑞慶覧ロウワープラザ地区などを視察した。視察後、沖縄市役所で桑江朝千夫市長と会談した松野氏は、米軍嘉手納基地から派生する航空機騒音の影響などに触れ「地元に与える影響を最小限にできるよう、米側と連携を図りながら、引き続き、しっかりと取り組む」と強調した。松野氏は3日、米軍キャンプ・シュワブの視察や、渡具知武豊名護市長との会談を予定している。

 会談は冒頭のみ公開された。桑江氏は「外来機が多い中で、騒音の被害も拡大しているのが現状だ。対処していただくとありがたい」と述べ、騒音被害の軽減を要請した。同市胡屋地区を交通の結節点とすること、東部海浜開発事業の早期実現などを求める要望書を手交した。

 会談後、取材に応じた松野氏は、米軍嘉手納基地より南の統合計画で、返還時期が「2024年度またはその後」とされているロウワープラザ地区に関し、「土地の利用が早期に実現できるよう、事務方に指示をした」と、早期返還に取り組む考えを示した。

 米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設を巡り「世界で最も危険と言われる普天間飛行場が固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければならない。辺野古移設に向けた工事を着実に進め、普天間飛行場の一日も早い返還を実現する」と述べ、工事を推進する政府の姿勢を改めて説明した。 

(池田哲平)