女子サッカー、アレが延長制し初V 九州大会県予選 山田が劇的FK弾


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延長後半4分、直接フリーキックを決めて喜ぶカーサ・オキナワ・アレの山田結月(左)=10日、糸満市の西崎陸上競技場(大城直也撮影)

 女子サッカーのKYFA第34回九州なでしこ大会県予選は10日、糸満市の西崎陸上競技場で決勝を行い、casa okinawa ale(カーサ・オキナワ・アレ)がヴィクサーレ沖縄FCナビィータユースを2―1で振り切り、初優勝を飾った。延長後半4分にMF山田結月が直接フリーキックで決勝ゴールを奪った。アレは九州大会(5月14、15日・熊本県)への出場権を獲得した。

 劇的な決勝弾だった。延長でカーサ・オキナワ・アレのMF山田結月が放った直接フリーキックが試合を決めた。「去年は実力不足でみんなの足を引っ張った。今年は自分がゴールを奪って勝ちたかった」。強い思いで試合に臨み、前回敗れたナビィータへの雪辱を果たした。

 同点で迎えた延長後半4分、味方のシュートが相手の手に当たり、ゴール正面という絶好の位置でセットプレーのチャンスを得た。キッカーは公式戦で初めてフリーキックを蹴る山田。初の大役でも冷静だった。GKが右に寄っていることを見抜き、ボールをゴール左上に突き刺した。

 試合では終始攻め続けられた。サイドからのドリブル突破を許し、何度も決定的なシーンをつくられながらも、DF陣が連係した守備でゴールの芽をつぶした。

 塩川健勇監督は「1、2年生がメインの若いチームだが、戦術が浸透したらさらに上に行ける」と成長を続けるチームへの手応えを語る。一方、主将の松田琉璃子は初の頂点にも手放しでは喜ばない。「パスをつないで崩す理想のサッカーができなかった。今大会の課題を九州大会に生かしたい」と前を見据えた。
 (野添侑麻)

大会初優勝を果たしたカーサ・オキナワ・アレの選手たち=10日、糸満市の西崎陸上競技場(大城直也撮影)

▽決勝
casa okinawa ale
2―1(1―0,0―1 延長 0―0,1―0)
ヴィクサーレ沖縄FCナビィータユース

▽得点者【c】佐久田かなさ、山田結月【ヴ】新里成実