西原と中城で有害PFAS検出 井戸3カ所 最大で指針値22倍


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 県は15日、西原町小那覇の工業団地内2カ所と中城村和宇慶の土地改良区内1カ所の計3カ所から、国の暫定指針値(1リットル当たり50ナノグラム)を超える有機フッ素化合物のPFAS(ピーファス)が検出されたと発表した。いずれも井戸水からで、最大で指針値の22倍に当たる1100ナノグラムが検出された。県によると発生源は特定されていないが、いずれの井戸水も飲用水には使われておらず「飲み水としての安全性に問題はないと確認されている」という。県は西原町、中城村と連携し、発生源の特定を進める。

一部農業用水に利用

 検出された井戸は、西原町小那覇にある西原浄水場の半径1キロの範囲にある。一部は農業用水として使われていた。同浄水場で処理された浄水からは検出されていない。

 県企業局によると、2021年11月に西原浄水場内の汚泥処理施設の一部が破損し、修理した際、同施設に地下水が流れ込んでいることが分かり、その地下水からPFASが最大で国の指針値の4倍超となる218ナノグラム検出された。これを受けて、県は21年12月と22年2月に西原7カ所、中城7カ所の計14カ所の井戸水を採取。結果、3カ所から指針値を超える濃度のPFASが検出された。

 西原町の崎原盛秀町長と中城村の浜田京介村長は4月8日、玉城デニー知事に対して早期の原因究明や人体、農作物への影響を明確にすることなどを求める要請書を連名で提出した。県は井戸水を飲用水、農業用水として使うのを控えるよう求めている。

(吉田健一、新垣若菜、安里周悟)