琉球新報社 
【那覇】那覇市は6日、2021年度の那覇市民意識調査の結果を発表した。市の中心部にある第一牧志公設市場などのマチグヮー（商店街）へ行く回数について市民に聞いたところ、「全く行かない」が40.2％と前回18年の29％より11.2ポイント増加し、過去最多を更新した。国際通りも「全く行かない」が30.3％（前回21.8％）で過去最多となった。市民の「マチグヮー・国際通り離れ」が浮き彫りとなった。
市民意識調査は今回で24回目。2年ごとに実施しているが、調査実施年にあたる20年度は新型コロナウイルス感染症の影響で延期となり、21年度に実施した。期間は21年9月6日～26日。18歳以上の市民5千人に調査票を郵送し、1325人（26.5％）から回答を得た。
調査ではマチグヮーや国際通りを魅力的にするための方策も質問し、「気持ちよく利用できるトイレや休憩施設の増設」が48.6％と最も多く、次いで「日陰などの環境整備」が31％、「駐車場の整備」が29.9％と続いた。
マチグヮーや国際通りに行かない市民が増加していることについて、市は新型コロナウイルス感染症による外出控えが要因の一つとみている。担当者は「改善策として、昨年10月に開館した那覇文化芸術劇場なはーとや、23年にオープン予定の新たな第一牧志公設市場によって、中心市街地の魅力発信につながれば」と期待する。
城間幹子市長は「いかにして市民に足を運んでもらえるか、市と商店街の皆さま、企業と連携して対応していきたい」と述べた。
このほか、市の子育て支援の取り組みについては「満足」「まあ満足」と答えたのが合わせて22.9％で、前回の24％より1.1ポイント低下、「やや不満」「不満」は合わせて17.2％となり、前回の18.7％より1.5ポイント低下した。「分からない」は53.4％（前回51.8％）だった。また、市民の平均幸せ度数は10点満点中6.77点で前回の6.52点より0.25ポイント増加し、過去4回の調査で最も高い数値となった。 （金城実倫）
