しまくとぅばの普及継承に取り組む県沖縄語普及協議会は16日、那覇市のなは市民協働プラザで理事会を開き、2022年度活動方針案を決定した。ユーチューブを活用した広報を進め、同協議会の講座を話したり書いたりする実践的な内容に変更するなど、保存継承をより本格化させることを盛り込んだ。6月11日の総会で正式決定する。
同協議会によると各地域で保存継承の取り組みが停滞していることから、しまくとぅばの関心を高め生活に浸透させることが目的という。国吉朝政会長代行は「起死回生を図らなければ、しまくとぅばがなくなってしまう。県や県議会、市町村、教育機関が一体となる活動にしたい」と語った。
2000年に発足した同協議会は当初約300人の会員がいたが、現在は約120人と減少傾向にある。また、新型コロナウイルスの影響で講座なども開催できない期間が続いたという。新年度からは、若年者の会員増や支部の拡大を図るとともに、各地域のしまくとぅばによるあいさつ運動や、祖父母世代が若年層に話し掛ける「ふぁーふじ(祖父母)運動」も展開する。
(嘉陽拓也)