キングス連勝 堅守で粘り、CSへ弾み 島根に71ー68 第50戦


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キングス―島根 第2クオーター、ドライブからシュートを決めるコー・フリッピン。最後まで堅い守備で勝利に貢献した=24日、沖縄アリーナ(Bリーグ提供)

 プロバスケットボールBリーグ1部西地区1位の琉球ゴールデンキングスは24日、沖縄アリーナで同2位の島根スサノオマジックと今季第50戦を行い、71―68で勝ち、ホームで2連勝を飾った。通算成績は45勝5敗。前日地区優勝を決めており、首位が確定している。キングスは第1クオーター(Q)終盤に小野寺祥太が3点弾を2連続で決め、20―20に追いつき勢いづいた。第2Qは堅守から攻撃のリズムにつなげてリード。後半は島根の猛追を受けたが、コー・フリッピンが要所でスチールやパスカットを決めるなどして守り切った。次戦は27日、大阪市のおおきにアリーナ舞洲で大阪エヴェッサと戦う。

 西地区優勝を決めても気の緩みはなかった。キングスはチャンピオンシップ(CS)を見据え、同じくCS進出を決めている島根から狙い通りの連勝。攻撃は低調だったが、持ち味の強度の高い守備で粘り強く戦いきった。

 得点力の高い外国籍選手を中心に猛追を図る島根をはね返した。第4クオーター(Q)は特に集中していた。開始30秒の攻撃でリバウンドのこぼれ球を取られた直後、コー・フリッピンが着地の際を狙い、スチールを成功させた。そのまま岸本隆一へつなぎ3点弾を決める。この日一番の歓声が起こり、悪い流れを一変させた。

 その後もフリッピンの守備が光る。ゴール下で長身選手に体をぶつけて味方を援護する献身プレーに、俊敏さを生かした徹底マーク。速攻を止めるパスカットも決めるなど第4Qだけでスチール三つを決めて島根のリズムを崩した。

 他の選手も続くようにブロック、リバウンドで守り抜いた。「CSでは終盤の局面に点を取らせないことも勝負を決めるポイントで、勝ちにつながると思っている」とフリッピン。CSを戦い抜く上で、チームはまた一つ弾みとなる経験を積み上げた。
(謝花史哲)

 


▽Bリーグ1部(沖縄アリーナ、5857人)
キングス 45勝5敗
 71―68(20―20,27―13,10―20,14―15)
島  根 37勝14敗

 【評】キングスは間合いをしっかり詰め、簡単には自由にさせない強度の高い守備を最後までやりぬいた。第1Qで先行されたが、追い上げを図り、第2Qは13点に抑えて逆転した。後半は島根も攻勢を仕掛け、3点差まで迫られたが、逃げ切った。

 

価値ある勝利

 桶谷大HC(キングス)の話 よく我慢できた。成長している。攻撃が調子良くなくても、シューターに圧力をかけてリバウンドも頑張って、泥臭い仕事をしながら連勝できた。シュートが入らなくても勝てるということを体現できた。価値ある勝利だ。

チームを誇りに思う

 ポール・ヘナレHC(島根)の話 キングスといういいチームに対して、点差を開けられても食らいついていった。立ち向かった選手、チームを誇りに思う。リバウンドはまだ取られていた。ステップアップしないといけないと思っている。