沖縄の観光客数、3年ぶりに増加 327万4300人 26.7%増もコロナ禍前以下


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那覇市の国際通り(資料写真)

 県文化観光スポーツ部は26日、2021年度(21年4月~22年3月)の入域観光客数が、前年比26.7%(69万700人)増の327万4300人だったと発表した。3年ぶりに増加に転じた。

 外国人客は昨年に引き続き0人で、内訳は全て国内客となる。新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの、過去最大の落ち込みとなった20年度と比較して、徐々に回復傾向にある。しかし、新型コロナ流行前の19年度と比べると大きく下回っており、依然厳しい状況が続いている。

 入域観光客数が増加した要因について、県はコロナワクチン接種の普及、国内航空路線の減便規模の縮小、夏季期間に季節便が運航されたこと、プロ野球キャンプの有観客での実施などを挙げている。3月の入域観光客数は前年比38.9%増の41万5700人だった。

 宮城嗣吉部長は「今年は沖縄空手世界大会、美ら島おきなわ文化祭、世界のウチナーンチュ大会などの大きなイベントがあることから、旅行需要を取り込んでいきたい」と話した。

 22年度も新型コロナの影響は続くとみられるものの、ワクチン接種や経口治療薬の普及によって、観光需要の回復が見込まれる。「おきなわ彩発見キャンペーン」や「GoToトラベル」の実施など、国や県による観光支援施策による需要の拡大が期待される。 (與那覇智早)