野村流4団体が創始者の墓前に歌ささぐ 研さん誓い


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野村流の創始者・野村安趙の墓前で献奏をする野村流の実演家ら=1日、那覇市の識名霊園

 琉球古典音楽野村流の創始者・野村安趙(あんちょう)(1805―71年)の墓前清掃と献奏が1日、那覇市識名の識名霊園で清明祭に合わせ、行われた。野村流伝統音楽協会の又吉恭平さん(31)の呼びかけで、野村流音楽協会、野村流保存会、野村流松村統絃会を含む計4団体、9人が参加した。参加者は偉大な先師に歌をささげ、気持ち新たに芸の研さんを誓った。安趙の墓前清掃と献奏の取り組みは、2021年から始まった。

 献奏では、平和を希求する歌詞による「かぎやで風」「忘ららぬものや 始祖が情」と、安趙への感謝を込めた歌詞での「ぢゃんな節」「揚作田節」を歌った。

 又吉さんは「宮古にいる安趙氏の子孫の方が、献奏を了承してくれて、感謝している。会を越えて4団体が集まれたことに意義がある。今後も毎年献奏を続けて、いつか会を越えて演奏会を企画したい」と話した。

 宮古島でも1日、安趙の位牌(いはい)の前で、野村流伝統音楽協会宮古支部の波平重夫支部長らが、献奏をした。 (藤村謙吾)