JTA、2期連続赤字 22年3月期、コロナ長期化、需要減


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2期連続で純損失を計上した2022年3月期の業績について説明する日本トランスオーシャン航空の野口望社長(中央)ら=6日、那覇市のJTA本社

 日本トランスオーシャン航空(JTA、野口望社長)は6日、経常損益と純損益がともに2期連続の赤字となる2022年3月期決算(速報値)を発表した。売上高は前期比1%(2億円)減とほぼ同規模の189億円、経常損失は74億円、純損失は52億円の赤字となった。赤字幅は縮小したが、新型コロナウイルスの影響長期化で、需要の落ち込みが続いたことが響いた。23年3月期は需要が回復し黒字に転換する見通しを示した。

 来期、黒字転換見通し

 売上高は前期と同規模だが、旅客数や旅客収入が過去最高だった19年度との比較だと56%減となり、コロナ前の水準にはほど遠い状況が続く。21年度の運航便数は1万7771便で前期比6%増となったが、旅客数は122万2千人(同3%減)、旅客収入は145億円(同3%減)と前年度を下回った。

 営業費用は前期比4%減の264億円。人件費削減や投資の抑制、着陸料や燃料税の減免措置などにより減少となった。

 一方、22年度は4、5月がコロナ前の同時期の6~7割程度まで需要が回復していることや、ウィズコロナの取り組みが進んできたことなどから、業績見通しとして売上高は2・1倍の401億円、経常利益37億円、純利益26億円と黒字転換を見込んでいる。

 野口社長は「2期連続の大幅な赤字はかなり問題だと思っている。本年度は何が何でもリカバリー(回復)の年にしたい」と語った。
 (當山幸都)