同郷の絆、サッカーで育む 沖縄県内のベトナム人らで大会 西原


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サッカーを楽しむ県内在住のベトナムの人たち=1日、西原町東崎の西原マリンパーク多目的広場

 【西原】県内在住のベトナム出身者によるサッカー大会「在沖縄県ベトナム人サッカー大会オープンカップ2022」が1日、西原町東崎の西原マリンパーク多目的広場で開催された。県内で暮らすベトナム人同士の交流などを目的とし、6月18日に発足する在沖縄ベトナム人協会のプレイベント。同日には技能実習生や留学生など約140人の県内在住のベトナム人が参加し、サッカーを楽しんだ。在福岡総領事館のヴー・ビン総領事も駆け付け、試合を観戦した。

 試合では、ベトナムの地域ごとに7チームに分けトーナメント方式で対戦した。サッカーはベトナムの人気スポーツで、参加者によると「子どもの頃から親しんでいる」という。決勝戦では白熱した試合が繰り広げられ、ゴールが決まると、サポーターから大きな歓声が上がった。試合に参加したレー・バ・フンさん(41)は「サッカー大会ができたのはとてもうれしい。イベントなどの交流の場がつくれることで、自分たちの楽しみが増え、心や体の健康にもつながる」と笑顔で話した。

 同協会によると、新型コロナウイルス感染症の影響で、故郷のベトナムに帰れず、外出も制限されるなどして、ストレスや孤独、悩みを感じる人たちが増加したという。グェン・ティ・フォン会長は「協会の設立で、ベトナム人のコミュニティーが築かれ、同じベトナム人同士の交流を深めることによって、留学生や技能実習生たちの不安、悩み、孤独の解消につながれば」と期待した。(金城実倫)