生活器具や衣服など…アイヌ文化学ぶ JTBが北海道・沖縄との交流事業を開催


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アイヌ文化の展示を見学する県観光関係者ら=10日、北海道白老町のウポポイ(民族共生象徴空間)

 【北海道】旅行業大手のJTBは10日から13日まで、JTB協定旅館ホテル連盟沖縄支部連合会とJTBレキオス会に向けた北海道・沖縄交流事業を開催した。初日の10日は観光業関係者47人が参加し、北海道のアイヌ文化をテーマとした観光施設「ウポポイ(民族共生象徴空間)」を訪れた。

 ウポポイとはアイヌ語で「(大勢で)歌うこと」を意味する。伝統的なアイヌ文化に関わる生活器具や衣服などが多彩な展示で紹介された。アイヌの昔のチセ(家屋)が再現された空間や、アイヌの歌、踊り、語り、祈りを鑑賞できる劇場もある。

 参加した南都の大城宗直社長は「その土地に合ったものをただ飾るだけではなく、図や映像を用いて最新の見せ方で表現している」と施設を高く評価し、「沖縄の自然を展示する施設も見習うところがある」と話した。

 JTB北海道支部が2004年に沖縄で開催された芸能イベント「杜の賑わい」に訪れたのを機に、毎年北海道と沖縄を訪れ交流していたが、コロナ禍で中断していた。

 今年はJTB協定旅館ホテル連盟沖縄支部連合会が創立50周年を迎え、7月5日には那覇市泉崎の琉球新報ホールでシンポジウムが開かれる。
 (與那覇智早)