GWに沖縄訪れた観光客は19万6000人超 前年より増も回復遠く


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スーツケースを手に、空港の到着ロビーを移動する人たち=4月29日午後5時すぎ、那覇空港(ジャン松元撮影)

 沖縄県文化観光スポーツ部は13日、県議会経済労働委員会(西銘啓史朗委員長)で、関係業界からの聞き取りなどを基にゴールデンウイーク(4月29日~5月8日)期間中の沖縄観光の状況についてまとめた概要を公表した。期間中の入域観光客数は前年同期比63%増の19万6304人で、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年と比較すると15%減だった。

 宿泊施設の稼働状況は21年より改善したものの、業界の認識では「コロナ前と比較して現時点ではまだ良くなってきているとまでは言えない」状況だと報告した。

 車両不足が危惧されていたレンタカーは、県レンタカー協会の会員各社で期間中は保有する車両がほぼ貸し出し済みの状況だった。

 各社は増車に向け取り組んでいるものの、資金面や全国的な新車不足で苦慮しており、夏場も車両不足は続く見通しだという。委員会では、県観光振興基金の活用法について話し合う同基金検討委員会の第1回会合が9日に開催されたことも報告された。

 県は基金の活用法としてWi―Fiスポットの拡充や、VRを用いた観光地の疑似体験サービスの提供による観光客の周遊促進などを提案。基金か別の財源を活用し、コロナ禍で弱っている観光第2次交通の利用促進を図る支援策も検討中だと説明した。

(当銘千絵)