「パフォーマンスをアートに」 ギネス5冠の技、沖縄から世界へ挑戦続ける JJさん


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プロのパフォーマーとして世界を見据えるJJさん=1月18日、那覇市おもろまちの新都心公園

 【那覇】「沖縄からエンターテイメント業界を盛り上げ、世界で活躍するパフォーマーを目指す」と話すのは、1年間でフリースタイルバスケットボールに関連する五つのギネス世界記録を樹立したJJ(本名・仲宗根潤治)さん=(43)=那覇市=だ。コロナ禍でさまざまな影響を受けたエンタメ業界を盛り上げたいとギネス記録に挑戦したJJさん。「パフォーマンスをアート作品として残していきたい」と新たな夢を語り、世界の舞台を見据える。

 JJさんは、2020年12月から21年11月までの1年間で、五つのギネス世界記録の認定を受けた。四つのバスケットボールを同時に回転させる最長時間記録や、三つのバスケットボールのジャグリングの最多記録など、フリースタイルバスケットボールに関連する世界記録保持者だ。

 JJさんがバスケットボールの競技に興味を持ったのは小学生のころ。テレビの画面越しに海外の選手がプレーする姿を見て、「かっこいい」と漠然と感じていたという。競技を本格的に始めたのは高校からで、練習に打ち込んだ高校生時代を過ごした。

 JJさんは、20歳から16年間、公務員の仕事をしていた。東京で勤務し、当時ストリートバスケットボールなどを趣味で楽しんでいた。次第にドリブルやハンドリングの技を見せるパフォーマンスのフリースタイルバスケットボールに傾き、07年の全国大会で日本一に輝いた。

 11年に帰沖。父の死が大きく人生を変えたという。「自分にしかできないことをやっていきたい」とプロのパフォーマーとして活動することを決意し、公務員を退職した。16年に、総合エンターテインメント事務所「琉球パフォーマーズコネクション」を立ち上げた。19年には、ラスベガスで開催された北米最大級のサーカスフェスタの部門優勝を成し遂げ、サーカスの「シルク・ドゥ・ソレイユ」のオーディションにも合格した。

 JJさんは「個性が輝く時代だ。パフォーマンスは一つの作品。映像などを駆使しながらアート作品のように残す見せ方にチャレンジし、誰もやっていないことで海外で通用するパフォーマーとして挑戦していきたい」と目を輝かせた。
 (中川廣江通信員)