プロ野球パ・リーグの西武-ソフトバンク戦が、17日午後6時半から沖縄県那覇市のセルラースタジアム那覇で行われる。
「すごくわくわくしている」東浜
11日にノーヒットノーランを達成したソフトバンクの東浜は、故郷の沖縄県で行われる西武戦(17日・沖縄セルラー)に先発する。16日は那覇市内で調整し「すごくわくわくしている」と高揚感を漂わせ、自身の白星の後、3連敗を喫したチームの連敗ストップを誓った。
快挙達成直後の登板とあって、地元の期待はいやが上にも高まるが「全部受け止めたい」と力強い。西武の先発は、沖縄尚学高の後輩の與座。「直属の後輩だし、負けられない」と意気込んだ。
沖縄での公式戦登板は2度目。前回2019年5月には五回途中4失点で黒星を喫し、直後に右肘手術を決断するなど本調子とはほど遠かった。「いい勝負を見せられなかった悔しさはもちろんある」と振り返り「今年はいいパフォーマンスが、あのマウンドでできるのでは」と意気込んだ。
15日に沖縄は本土復帰から50年の節目を迎えた。「改めて勉強し直したことも多いし、昔の人たちの積み重ねを感じる」と、特別な思いも胸に故郷のマウンドに上がる。(石川)
静かに闘志を燃やす 山川
本塁打数でパ・リーグトップを独走する西武の山川が、17日から故郷の那覇市でソフトバンクとの2連戦に臨む。初戦の相手投手は同じ沖縄県出身で1歳年上の東浜。11日にノーヒットノーランで封じられてから中5日での再戦となり「投手が誰であってもタイミングを合わせてしっかり振るだけ」と静かに闘志を燃やした。
沖縄での公式戦出場は3年ぶり。前回は2019年5月のソフトバンク戦で、前日に友人らに「明日、打つよ」と予告した通りに3点本塁打を放ち錦を飾った。「あれが人生で最高のホームラン。頭のてっぺんからつま先まで、全身に鳥肌が立ったのは初めてだった」と振り返る。
今季は右太もも裏の肉離れで約3週間戦列を離れたにもかかわらず、ともにリーグ1位の14本塁打、31打点と絶好調。今回も地元でのアーチに期待がかかる。
高校時代までを過ごした沖縄は15日に日本復帰50年の節目を迎え、「たくさんの人が苦しい思いをして今の沖縄がある。少しでもいいからそのことを頭に入れて日々を過ごしてほしいし、未来につないでいくべき」と実感を込めて話した。「今の平和があるのは当たり前ではないと、こういう機会にかみしめることが大事」という思いを胸に、故郷の打席に立つ。 (河部)