国立高等専門学校機構は17日、オンラインで記者会見し、九州・沖縄の9高専を中心に半導体産業の人材育成を強化すると発表した。熊本高専と長崎県の佐世保工業高専を拠点校に認定し、設計開発に関する講義の導入などカリキュラムを充実させる。沖縄高専も対象。
台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出などで、半導体業界では人材不足が指摘されている。谷口功理事長は「産官学が総力で取り組みたい」と話した。
熊本と佐世保の高専では、半導体の知識を学ぶ講義を全学科で行う。企業による出前授業や工場見学も取り入れる。回路設計などを担う高度人材の育成も目指す。
両高専で2022年度に講義のノウハウを蓄えてカリキュラムを整え、来年度以降、ほかの九州・沖縄の7高専や半導体に力を入れる他地域の高専にも広げる予定だ。
(共同通信)