県立高校の進路決定89% 過去10年で最高 20年度


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 2020年度の県立高校卒業者(全日制・定時制)の進路決定率が過去10年間で最も高い89・2%だったことが、18日までに分かった。前年度から1ポイント上昇した。進路決定率は増加傾向にあるものの、全国平均値95・6%と比べると依然開きがある。

 県立高校の進路決定率は、20年度学校基本調査のうち、全日制と定時制の県立高校卒業者数に占める進学・就職が決まった者の割合。一方、卒業後の進路が決まっていない進路未決定者は、1427人だった。この進路未決定者には進学・就職していない人のほか、志望校受験が不合格で次年度の受験を志望する進学準備者も含まれる。

 高校卒業者の進路に関して、県立学校教育課が独自で実施した調査では、進路未決定者のうち、希望したが進学が決まらなかった進学準備者は例年6割程度で推移している。新規高卒者の進路決定率向上を目的に、県教委は本年度からキャリア・ビルドアップ事業を開始。高校1、2年を対象とした就職ガイダンスや研修、県立高校への就職支援員配置などで、早い時期からの進路選択を促進する。
 (吉田早希)