新聞記事から学ぶ「持続可能な社会」とは? 琉球新報アンバサダー・大久保さんが講話 名護ひるぎ学園


社会
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「屋我地ひるぎ学園」と学校の愛称が決まった記事を紹介する大久保謙さん=名護市の同学園(提供)

 【名護】琉球新報アンバサダー(広報大使)の大久保謙さん(38)がこのほど、名護市立小中一貫教育校屋我地ひるぎ学園の8・9年生27人を対象に新聞アーカイブを活用した「SDGs講話」を実施した。大久保さんは「持続可能な社会」に関連付けて、同学園や屋我地島の歴史を記事で振り返り、当日の紙面も活用しながら子どもたちに考える材料を次々と提供し「SDGsとしてどのような行動が正解とは言い切れないが、常に考え、正しい情報を取り入れ続けることが大事だ」と語った。

 大久保さんは同学園が2016年に開校するまでの経過や子どもたちの投稿、塩作りの記事などを提示した。子どもたちは「えー、若いっ」など次々と声を上げた。

 屋我地島の記事は1899年の小学校教諭赴任の記事から確認できることや、屋我地大橋が津波による流失などで3代目となることなどを紹介。

 島内にあるハンセン病療養所の沖縄愛楽園では入所者の「戦争があった方が良かった」という言葉を紹介し「戦争があった方が差別が可視化されないから良かったという人もいる。誰一人取り残さないというSDGsの視点は、いろんな気持ちを持った人がいる屋我地島だからこそ持てる」と強調した。

 9年生の興那覇彩星(あやせ)さんは「新聞は真面目すぎるイメージだったが、ツッコミながら読むことで話のネタになることがすごく面白い。昔の記事でSDGsを考えることができた」と話した。

 琉球新報社は新聞アーカイブを活用した講座の申し込みを受け付けている。問い合わせは地域読者局(電話)098(865)5013。
 (関戸塩)