県高校総合体育大会は30日、各地で9競技を行った。卓球男子シングルスは久保田新望(那覇)、女子は平良百喜(普天間)がともに初優勝した。
男子シングルスは久保田新望(那覇3年)が堅実な試合運びで栄冠をつかんだ。これまで多くの大会で2位に甘んじることが多かったが、最後の夏の大事な決戦で頂点を射止めた。
決勝の相手は普段から一緒に練習し、手の内を知る井出翔也(西原2年)。強気のドライブで攻め立てられた。「手元で伸びる上回転系のサーブがうまく苦しんだ」と、後半に連続得点を許して1ゲームを失った。
2ゲームは「自分も強気でいくしかない」とサーブを受けての2球目から勝負に出た。競ってジュースにもつれたが、最後は強打をお見舞いし14―12で奪った。「2ゲーム目を取れたのはでかい。挑戦者の気持ちで臨んだ」と、うまく立て直すことに成功した。そのままの勢いで3ゲームは圧倒。4ゲームの最後は、虚を突いて相手のフォア側へボールを運び、ミスを誘って勝負を決めた。
さまざまな大会で大きな壁となって立ちはだかっていた決勝で勝利し、全国切符をつかんだ。「攻め急がず、焦らないようにしたい。ラリーに持ち込み、甘い球を見逃さずに得点へつなげたい」。堅実さを武器に、まずは1勝を目指す。
(大城三太)