防衛省、辺野古陸上部の整備費用に597億円 米軍キャンプ・シュワブと辺野古弾薬庫 弾薬庫4棟完成


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新基地建設が進む名護市辺野古の海域=2022年3月

 【東京】防衛省の土本英樹整備計画局長は31日の参院予算委員会で、2006年度~20年度の15年で、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブと辺野古弾薬庫の陸上部の整備費用として約597億円を費やしたと明らかにした。17年の日米合同委員会での合意に基づいて弾薬庫4棟の工事に着手し、2月に完成したと説明。契約額は計約31億円だったとした。関連工事で提供した建物が30棟になったとも明かした。小池晃氏(共産)への答弁。

 土本氏はこれらの工事について、米軍普天間飛行場の移設工事に伴い、「隣接する水域の再編成などの必要な調整が行われるという内容に基づいて実施している」と述べた。小池氏は辺野古弾薬庫の建て替え工事について「普天間移設と関係がない」と日本側の費用負担に疑問を呈し、建て替え工事の進捗(しんちょく)状況について明らかにするよう求めた。

 小池氏は、さらに14年の米海兵隊の作成文書に弾薬庫の増設計画が記載されていると指摘し「建て替え(工事)は4棟にとどまるのか」とただした。土本氏は「今後の建て替え計画については現在日米間で調整を続けている」と述べるにとどめ、増設計画の存在について明言を避けた。

(安里洋輔)