4日は虫歯予防の日。虫歯を防ぐためには小学4年生まで大人による仕上げ磨きが必要とされる。沖縄県が昨年初めて実施した児童・保護者を対象にしたアンケートによると、小4の保護者で仕上げ磨きを「毎日する」割合は12・7%にとどまっている。2020年度の文科省調査によると、沖縄県は12歳児の1人平均虫歯の推移が全国ワーストの1・8本で、全国平均0・68本の2倍以上だ。
虫歯予防を推進する県健康長寿課の玻名城恭子主幹は「子どもだけできれいに磨くのは難しい。保護者が仕上げ磨きをしてほしい」と呼び掛けた。
調査は昨年10~12月、県の「親子で歯っぴ~プロジェクト」のモデル市である名護市、豊見城市、糸満市の5歳から小学1~4年の児童や保護者を対象とした。回答者は保護者8606人(回答率71・7%)、児童8170人(同85・5%)。
大人が毎日仕上げ磨きをする割合は年齢が上がるごとに減り、5歳児の68・6%が最多で、小1で47・1%、小2で36・2%、小3で24・1%だった。仕上げ磨きを「ほとんどしない」と回答した理由は「1人でできる・本人のみでやるべき」との回答が小学1~4年で5~6割となった。
歯科医師でもある玻名城主幹は、大人による仕上げが必要な理由に、6歳ごろから生え始める永久歯「第一大臼(きゅう)歯」の存在を挙げる。前歯から6番目の位置にゆっくり生えるため、手前の奥歯に隠れて歯ブラシが届きにくく、最も虫歯になりやすい。玻名城主幹は「大人でも奥歯に治療跡がある人は多いと思う。忙しくても子どもの第一大臼歯は仕上げ磨きしてほしい。できれば定期的に歯医者に通って歯の健康もチェックして」と呼び掛けた。
厚労省などは4~10日までを歯の健康を意識付ける「歯の衛生週間」としている。
(嘉陽拓也)