県高校総合体育大会は4日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムでサッカー男女の決勝戦が行われた。女子は那覇が4―1で美里を下して初優勝した。男子は那覇西が2―1で名護を退け、2年ぶり18度目の頂点をつかんだ。女子那覇は九州大会に派遣される。男子那覇西は全国、九州、名護は九州への出場権を得た。
2強破って、初の栄冠 女子・那覇 準決・決勝とも圧倒し歓喜
県内女子サッカーの勢力図を塗り替える初の栄冠だった。那覇の3年FW伊是名柊(ひいらぎ)主将は「これまでベスト4止まりだったので優勝できてうれしい」と仲間と共に歓喜した。準決勝でコザを3―0、決勝は美里を4―1で破り2強を撃破した。
FW國吉愛美は高校から競技を始めたが、3年生エースとしてチームを引っ張る。この日は相手DFの裏へ走り込んで再三得点機をつくった。後半にGKと1対1になり左足で3点目を押し込んだ。
前半の先制点はMF金城芽依。ゴール前でボールを拾うとドリブルからシュートを決め、口火を切った。
2点目はMF玉田美麻、4点目は伊是名がGKが弾いたこぼれ球を押し込むなど、最後まで抜かりなく得点へとつなげた。美里の攻撃に対しては手堅く安定感のある守備で対応。失点はセットプレーからの直接フリーキックのみだった。
中盤から裏を狙ったパスで相手の脅威となったMF安里美音(2年)は「先輩後輩関係なく、意見を言い合い、みんな仲がいいのが強さの理由。3年生と少しでも長くプレーできるよう勝ち進みたい」と九州でも奮起を誓った。
(大城三太)
悪コンディション セットプレー光る 男子・那覇西 正確なキックから2点
2月の新人戦に続く頂点で2冠をつかんだ。準決勝は那覇と延長までもつれ、決勝の名護戦も最後まで苦しんだ。
雨が降り続きコンディションの悪いグラウンドで、持ち味のパスサッカーがなかなか生かせなかったが、代わりにセットプレーが大きな武器になった。
得点につながるコーナーキックを蹴ったのが比嘉隼。ゴールの内側へと激しく回転し、巻き込んでいくようなボールでGKのミスを誘って先制点へとつなげた。「那覇との延長戦でも同様のプレーから得点が生まれた」とキックの精度の高さが得点を呼び込んだ。
チームは雨脚が強くなった後半、ロングキックを多用した。後半の2点目も山川輝の正確なコーナーキックから最後は新城旭が押し込んだ。
外間達也主将は「キャプテンで10番というのを意識し過ぎて、一人でいろんなものを背負い過ぎていた。準決勝からはみんなの声に助けられた」と仲間たちとの信頼関係を再確認した様子だった。
(大城三太)