血液の安定供給「危機的状況」 献血は減り、使用量は急増 沖縄県赤十字


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 県赤十字血液センターは13日、献血者数が減った上に手術などで輸血用血液の使用が急増したため、血液の安定供給が危機的状況に陥っていると発表した。同センターは「台風シーズンに入るとさらに血液確保が厳しくなる」と危機感を強め、献血への協力を呼び掛けている。

 血液は九州で一元管理していて、5月に医療機関に供給した400ミリリットルの血液数は九州8県合計で前年同月比1780本増の3万3203本だった。一方、献血者数は3万3910人で、前年同月比1013人減だった。血液を安定供給するには、供給数に対して120%の在庫が必要とされるが、5月は102%にとどまった。

 沖縄県単独だと、5月は3128本の供給数に対し、献血者は2973人だった。供給数を確保できておらず、不足分を他県から提供してもらっている状態だ。

 同センターが常設する「くもじ献血ルーム」は成分献血が主体のため、献血バスでの協力を呼び掛けている。バスの運行スケジュールは同センターのホームページで確認できる。 (稲福政俊)


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