42年越しの恩返し 卒園生が幼児園にコロナ対策機器贈る ラジオ「ハッピーアイランド」がつなぐ


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安里和子園長(左)に42年ぶりに再会し、感染予防機器を贈った高宮城浩之さん=2日、浦添市のうららこども園

 【浦添】愛知県で介護老人福祉施設などを運営する浦添市出身の高宮城浩之さん(47)が2日、市当山のうららこども園に新型コロナウイルス感染予防対策のためのオゾン発生機や殺菌作用のある加湿器など、総額100万円超の機器を贈呈した。高宮城さんは幼少期に同園の前身であるハイツ幼児園=市牧港=に通っていた。同日、こども園を訪れた高宮城さんはハイツ幼児園時代から園長を続けている安里和子さんと42年ぶりの再会を果たし、思い出話に花を咲かせた。

 高宮城さんは「愛知では多くの人に助けられ、今の僕がいる。今度は僕が沖縄に何か恩返しできないかと考えていた時に、沖縄の感染状況を知り、恩返ししたいと思った」と語った。

 高宮城さんが運営する施設は2018年の開業以来、新型コロナウイルス感染者を出していない。「コロナになるのは仕方ないが、広げないことが重要だ」と語った。高宮城さんは愛知県内の自治体や学校にも加湿器やマスクなどを贈呈している。

 高宮城さんはハイツ幼児園の1期生で、3歳から5歳まできょうだいと共に同園に通っていた。同園は2005年に市当山に移り、その後、うらら保育園に名称が変わり、21年からうららこども園となった。

 高宮城さんは、ハイツ幼児園の名前と場所が変わったことで安里さんと連絡が取れなかった。悩んだ末に以前親交のあった多喜ひろみさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組「ハッピーアイランド」に相談メールを送った。その後、安里さんとも親交のあった多喜さんを通じて安里さんと高宮城さんがつながった。

 安里さんは「多喜さんからの電話で浩之君のことを聞いてびっくりした。今でも浩之君のことは覚えている。メリーゴーラウンドが好きな子だった。大人になった浩之君から贈呈されるとは驚きで、とてもうれしい」と喜んだ。(吉田健一)