コロナで「出生数減が加速する可能性」 沖縄県の人口動態、りゅうぎん総研が指摘


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 りゅうぎん総合研究所(伊東和美社長)は14日、調査リポート「県の人口・世帯の動向」を発表した。沖縄は全国唯一の自然増の都道府県だが、2020年の新型コロナウイルス感染症の拡大が婚姻や妊娠に影響し、足元で出生数減少が加速する可能性を指摘した。

 県内の出生数は減少傾向にあり、一方で死亡数は90年代以降増加傾向にある。

 出生数から死亡数を差し引いた自然増は、1974年に最大で1万8334人だったが、2021年には953人と低水準になっている。

 県内は15年以降に出生数が減少を続けている。有配偶率は緩やかに上昇しているが、有配偶出生率が低下していることが影響していると分析した。

 死亡原因別の死亡率(20年)については沖縄、全国とも「がん」が1位。10年前の調査では6位だった「自殺」が11位に下降しており、「命のダイヤル」など福祉政策が奏功している可能性があるとみている。

 糖尿病は10年前の15位から12位となったことから「食生活の見直しも課題」と指摘している。

 調査では今後の展望と課題として、出生数減少に歯止めを掛けるために若年層が結婚、出産しやすいような環境をつくるための雇用対策や経済支援を提案した。

 高齢者については単独世帯の急増も見込まれるとし、国による予算措置以外に地域社会で見守る体制を構築する必要性を強調している。
 (小波津智也)