ハンド日本リーグ、シーズン開幕へ 琉球コラソン、ザ・テラスホテルズの現状と戦略


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 ハンドボールの第47回日本リーグ(2022―23シーズン)が来月2日、開幕する。男子12チーム、女子11チームが2回総当たりのリーグ戦を行い、上位4チームがプレーオフに進む。レギュラーシーズンに向けて、練習に励む男子の琉球コラソンと女子のザ・テラスホテルズは戦術面で調整を図るなど追い込みをかけている。(謝花史哲)

2022―23シーズン開幕へ、練習に追い込みをかける琉球コラソンのメンバーら=16日、浦添市のANAアリーナ浦添

<琉球コラソン>若手台頭 底上げに力

 

 東江正作監督を新たな指揮官に迎え、心機一転スタートを切った琉球コラソンは、若手選手を含め判断力の強化など底上げに力を入れる。

 守備の柱だったベテランの松信亮平が昨季限りで引退した。チームは守りの組み立てに試行錯誤が続く。攻撃面では依田純真や佐藤草太ら若手の成長が目覚ましく、積極的に得点に絡む働きに期待が掛かる。

 開幕に向け、愛知県で遠征合宿を行い、他チームとの実戦練習も重ねてきた。若手数人が昨季上位の相手に勝負することもできたが、徐々に封じ込められるなど経験不足が課題として明確になったという。

 一方で、けが人が出るなど一部戦術の練り直しも。東江太輝主将は「総力戦で戦わないといけない」とチームの厳しい現状を認識しつつ「上位チームともしっかり戦える」と意気込む。

 東江監督は「体格的に他チームと比べて弱い。スピードと運動量で上回る必要がある」と積極的に選手を入れ替え、試合をつくっていく考えだ。「判断の速さが鍵を握る。意思統一を図って全員の力を引き上げたい」と話した。

 開幕戦は7月9日、昨季4位の大崎電気と戦う。

<ザ・テラスホテルズ>課題の攻撃 強化図る

 

シーズン2年目に向けて練習に汗を流すザ・テラスホテルズの選手ら=15日、名護市の21世紀の森体育館

 シーズン2年目を迎えるザ・テラスホテルズ。昨季に続き、東長濱秀作監督がチームを率いる。課題だった攻撃面で強化を図ってきた。守備からの速攻、セット攻撃の組み立てなど「土台はつくれてきた」と開幕戦を見据える。

 課題は攻撃展開の精度だ。昨季は攻撃が停滞し、ターンオーバーから失点につながった。他チームに比べて逆速攻を受けた割合が高く、得点もシーズン平均20点にとどまった。

 昨季、高卒1年目ながらシーズンを通して成長を見せ、現在は女子ジュニア世界選手権の日本代表メンバー入りしている樋口怜於奈や、力を上げてきた上地涼奈が存在感を見せてきた。けがから復帰した司令塔の坂本朱里との連係力など、バック3人を中心に着実に安定感が出てきた。

 東長濱監督は「1試合平均得点を少なくても25点には上げたい。やろうとしていることは浸透してきた」とチームの状態を説明した。

 中山朋華主将は「攻撃を課題に取り組み、成果は出てきている。1勝にとどまった昨季以上に勝率を伸ばしたい」と目標を語った。

 開幕戦は7月2日、昨季2位のソニーセミコンダクタマニュファクチャリングと対戦する。