【糸満】慰霊の日を前に、沖縄全戦没者追悼式前夜祭(沖縄協会主催)が22日、沖縄県糸満市摩文仁の沖縄平和祈念堂で開催された。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、3年連続の規模縮小となったが、3年ぶりに琉球古典芸能の演奏が披露された。参列した遺族らは祈念像を前に平和への思いを新たにした。
開会後、世界七つの海への平和の発信として、祈念堂前の「平和の鐘」が7回鳴り響いた。鐘の音を合図に、祈念堂の座安毅所長(61)が広場に設置された聖火台に「鎮魂の火」をともし、参列者は堂内で黙とうをささげた。
主催者を代表して、沖縄協会の清水治会長が「鎮魂(しずたま)のことば」を読み上げた。「戦争への反省と世界平和への決意を新たにし、沖縄平和祈念堂から全世界の人々に恒久平和の実現を訴え続けていく」と述べた。(照屋大哲)