糸満市出身の犠牲者3000人の名に祈り込め 平和の礎、向陽高校の生徒が読み上げ「身近に感じた」


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平和の礎で、タブレット端末に向かって犠牲者の名前を読み上げる向陽高の生徒=22日午後4時38分、糸満市摩文仁の平和祈念公園(小川昌宏撮影)

 向陽高校の1~3年生60人が22日、糸満市摩文仁の平和の礎前で、沖縄戦で亡くなった糸満市出身者約3千人の名前を読み上げた。50~60人分ずつを読み、戦没者を追悼するとともに、平和な世界を願った。

 強い日差しが照りつける中、交代しながら3時間かけて読み上げた。

 3年生の生徒(17)は「名前を読むと知らない人でも身近に感じた。いつまでも踊りや三線の音色が鳴り響く沖縄が続いてほしい。読んだ声が(戦没者に)届いたらいいな」と話した。

 1年生の生徒(15)は「戦争は民間人が巻き添えになる。問題を争いではなく、話し合いで解決するようになってほしい」と語った。

 沖縄戦などで犠牲になった24万人余りの名前を読み上げる「沖縄『平和の礎』名前を読み上げる集い」実行委員会の呼び掛けに応じ、有志で参加した。
 (照屋大哲)