PFASの基準、日本も厳格化を 北谷町議会、決議と意見書を可決


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
イメージ写真

 【北谷】沖縄県北谷町議会は24日、有機フッ素化合物(PFAS)の基準の見直しと環境対策等を求める決議と意見書を全会一致で可決した。米環境保護庁(EPA)がPFASの一種であるPFOSとPFOAについて、飲料水の生涯健康勧告値を大幅に引き下げたことを受け、日本でも基準値をゼロに近づけることなどを求めた。

 同議会はPFASによる土壌や水質汚染が健康に及ぼす影響は計り知れないとして、米国関係機関に対して(1)環境補足協定に基づいて嘉手納基地への立ち入り調査を認め、調査結果を早期に公表する(2)日米両政府の責任において原状回復を図る(3)日米地位協定の改定を早急に行う―の3点を求めた。

 加えて日本国内の関係機関に、(1)日本においても暫定目標値をゼロに近づける(2)北谷浄水場の取水源を北部水源に切り替える(3)影響を受けている可能性のある地域住民の血中濃度検査などを実施する―を求めた。

 米環境保護庁はPFOSとPFOAについて、飲料水としての生涯健康勧告値をこれまでの1リットル当たり計70ナノグラム以下から、PFOSを1リットル当たり0・02以下、PFOAを同0・004以下とした。県企業局の4月の調査では、北谷浄水場の浄水から1リットル当たり計3~4ナノグラムが検出されている。

(名嘉一心)