辺野古赤土対策 問題認められず、県、シュワブ立ち入り


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米軍キャンプ・シュワブに立ち入り調査をする県関係者ら=28日午前、名護市辺野古(中村吉且さん提供)

 米軍普天間飛行場移設に伴う辺野古新基地建設に関連し、沖縄防衛局が切り替え工事を行っているキャンプ・シュワブの美謝川の河口海域で5月上旬と下旬に水が一時的に濁ったことを受け、県環境保全課と北部保健所は28日、県赤土等流出防止条例に準じて、シュワブを立ち入り調査した。森林管理課と北部農林水産振興センターも森林法に基づき林地開発の現場を調査した。担当者によると、この日の調査では、防衛局が示した対策に問題は認められなかったという。

 県は水が濁ったことを受け、6月上旬に防衛局に対して立ち入り調査を申請していた。

 県は切り替え工事現場のほか、赤土が川に流れ込みやすいと考えられる現場など6カ所を選んで調査した。担当者によると、対策に問題は認められず、その対策を越えて赤土が流出した形跡も見られなかったという。

 美謝川の河口海域で濁りを監視してきた中村吉且さんは「辺野古の海が汚れている。しっかりと原因を究明し、調査結果を県民に説明してほしい」と話した。

 県赤土等流出防止条例に準じたシュワブの立ち入り調査は2020年10月29日以来、7回目。森林法に基づく調査は初めて。
 (長嶺晃太朗、安里周悟)