女性への性暴力の報道写真家・広河隆一氏、沖縄で写真展 問題解決していない中の活動再開に市民団体が抗議


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写真展の開催を案内するチラシ

 写真誌「DAYS JAPAN」の元発行人でフォトジャーナリストの広河隆一さん(78)が7月5日から那覇市民ギャラリーで写真展を実施することが6月29日、分かった。広河さんは2018年に性暴力やセクハラを受けたと複数の女性が証言した報道があり、それが解決していない中で活動を再開することに、女性団体からは反対の声が上がっている。

 写真展は「私のウクライナ―惨禍の人々」が題。性暴力を受けたというデイズジャパンの元アルバイト、アシスタントらの証言が報道され、同社は有識者による検証委員会を設置。報告書は深刻な性被害やセクハラ、パワハラが多数あったことを認定した。

 広河さんは、一連の問題に対し自身の見解を3月にネット上で掲載したと説明。ただ「自分の中で結論には至っていない。引き続き向き合いたい」と述べた。

 基地・軍隊を許さない行動する女たちの会の高里鈴代共同代表は28日夕、那覇市民ギャラリーに抗議した。「写真展を行うことで自身(名誉)を挽回する目的があるのではないか。認められない」と述べ、反対していく考えを示した。

(知念征尚)