観光持ち直しも、8期連続で「後退」 沖縄県経済動向1~3月期 県企画調整課


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 沖縄県企画調整課は6月28日、1~3月期の県経済動向を発表した。景況判断について「新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、全体としては後退しているが、一部に持ち直しの動きが見られる」とした。「後退」の判断は2020年4~6月期以来8期連続となる。

 物価は消費者物価指数(生鮮除く)が前年同期を0.8ポイント上回っている。レギュラーガソリン小売り価格も前年同期を27円70銭上回っている。

 観光は入域観光客数が前年同期比45.8%増となったが、感染拡大前の水準に比べると依然として下回っている。主要ホテル客室稼働率は30.2%となり、前年同期を8.1ポイント上回っている。

 個人消費では、百貨店・スーパー販売額は家庭用電気機械器具などで堅調な動きが見られ、既存店が同1.2%増、全店舗は3.1%増と共に前年同期を上回った。

 雇用情勢では完全失業率は3.8%と前期から0.7ポイント悪化したが、前年同期と比べ0.1ポイント改善した。

 先行きについては、オミクロン株の感染急拡大に伴う経済活動制限の影響や、ウクライナ情勢によるエネルギー価格の高騰や原材料価格の動向に十分注視する必要性を指摘している。
 (小波津智也)