宮古、沖縄が上昇 税務署別最高、那覇のみ下落


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 沖縄国税事務所管内6税務署ごとの最高路線価は、宮古島、沖縄の2税務署で前年を上回った。石垣、北那覇、名護は横ばいで、那覇のみ下落した。

 沖縄税務署管内の最高路線価は北谷町美浜の町道美浜1号線で、対前年変動率は2・3%増の1平方メートル22万5千円だった。新型コロナウイルス感染拡大の中でも、若者や家族連れなど多数の県民が訪れる人気スポットで、各税務署の最高路線価所在地の中で唯一、コロナ下にもかかわらず2年連続で上昇した。

 宮古島署管内の宮古島市平良西里の西里大通りは前年の横ばいから9・5%増の11万5千円となった。観光産業の割合が高い離島はコロナ禍で甚大なダメージを負っているものの、収束後を見越した中長期的な視点で投資する動きが一定程度見られる。

 県内最高路線価である那覇市久茂地3丁目の国際通りは、前年比0・7%減142万円と唯一の下落だった。北那覇署管内の同市おろもまち4丁目の那覇中環状線は横ばいの79万円で、調査時は停滞感がみられた。

 石垣市大川の市役所通りは、横ばいの14万5千円。市役所の移転で商業地が分散したことが影響したとみられる。名護市為又の名護バイパスも横ばいの6万9千円だったが、沖縄自動車道と北部地域を結ぶ国道58号名護東道路の開通が、価格に影響を及ぼす可能性がある。
 (小波津智也)

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