敗戦の古謝玄太さん「皆さまのおかげ」 支援者に感謝<参院選沖縄選挙区>


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敗戦の弁を述べる古謝玄太さん(左)=11日午前0時9分ごろ、那覇市山下町の選挙事務所(喜瀨守昭撮影)

 10日に投開票された参院選沖縄選挙区で、11日午前0時ごろに古謝玄太さん(38)の落選が分かると、那覇市山下町の選挙事務所は重苦しい雰囲気に包まれた。古謝さんはあと一歩まで迫った勝利をつかめなかったことに、天を仰いで悔しさをにじませた。「知名度も組織もない中、現職にここまで迫れたのは、皆さまのおかげだ」と、支援者に頭を下げた。

 今年2月、西銘恒三郎沖縄担当相から参院選出馬の打診を受けた。昭和薬科大付属高時代から抱いていた「いつか沖縄に戻り、沖縄のために働きたい」との夢をかなえる絶好の機会だと考え、立候補を決意した。

 相手は2期目に挑む政治経験豊富な現職。一方の古謝さんは、知名度不足が課題だった。それでも、総務官僚として培った政策の実行力などを踏まえ「即戦力」をアピール。出馬が固まった3月から4カ月余りの中、支持を訴えたが及ばなかった。

 普天間飛行場の名護市辺野古への移設で容認の立場を示した。「一つのトピックを一つの選挙で判断することはないと思う。普天間飛行場はできるだけ早く危険性を除去することも県民の願いだ。有権者で論点が違う。いろいろな要素があり、一概には言えない」と振り返った。

 古謝さんに、支援者からは「沖縄には玄太が必要だ」と期待の声が寄せられた。政治家への再挑戦を問われ「まだ分からない」と述べるにとどめた。
(知念征尚、塚崎昇平)