救急受診まで5時間も…沖縄の県立病院、ひっ迫の恐れ コロナ急拡大 「かかりつけ医の受診を」県民にメッセージ


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県立病院の救急医療がひっ迫しているとして、救急医療を守るための県民向けメッセージを発表する県病院事業局の我那覇仁局長=14日、県庁

 沖縄県病院事業局の我那覇仁局長は14日、県庁で記者会見し、新型コロナウイルスの急速な感染拡大を受けて県立病院の救急医療がひっ迫する恐れがあるとして、かかりつけ医の受診を求めるなど県民向けのメッセージを出した。救急の受診までに5時間かかる状況もあるという。

 メッセージは①体調が悪くなったら、日中早めにかかりつけ医を受診する②発熱がある場合は、まずは発熱外来のあるクリニックを受診する③小児救急電話相談♯8000を利用する④PCR検査のための救急室受診を控える⑤ワクチン接種を積極的に受ける―の五つを求めた。

 病院事業局によると、1~8日に県立5病院で3159人が救急を受診した。同期間の1日平均受診者数は394人で、昨年1年間の1日平均200人の約2倍となっている。我那覇局長は「医療従事者が疲弊し、県立病院の医療提供体制に大きく影響することが懸念される」と危機感を強めた。