嘉手納基地の元駐機場使用、町長は強く反対、議会は即時撤回求め要請へ 米軍は騒音、悪臭からの「壁」効果を主張


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米嘉手納空軍基地

 【嘉手納】米軍嘉手納基地内の元駐機場「パパループ」は近隣に住宅地があり、航空機の騒音や排ガスの悪臭が問題になってきた。防錆(ぼうせい)整備格納庫建設計画を巡って、在沖米空軍は「嘉手納町への騒音低減のために特別に設計した」などと地元への配慮を強調する。他方、使用恒常化への懸念から町などの反対は強固で、理解が得られる見通しは立たない。

 元駐機場は第353特殊作戦群区域の拡張工事に伴い、一時使用がなされている。町は当初、2年間の期限で使用するという説明を受けていたが、使用整備格納庫の工事が遅れていることから、米軍は期限を超えて使用している。

 在沖米空軍は琉球新報の取材に、建設予定の格納庫で、航空機がエンジンを使わないことなどを説明する。「町の近くへの新しい施設建設への懸念は理解できる」とした一方で、計画自体は「日本を防衛し、自由で開かれたインド太平洋の維持のための能力確保に重要」と強調する。

 町側は強い不快感を示している。當山宏町長は15日、「住民地域から約50~60メートルしか離れていない場所に危険性や環境悪化が懸念される施設を造るのは到底容認できない」と語気を強めた。

 米側による事前説明では、新たな施設を建設することで、現在問題となっている騒音や悪臭の被害を低減する“壁”としての役割も期待できるという趣旨の話もあったという。

 當山町長は「町を挟んで読谷村からも苦情が上がっている。パパループは騒音や悪臭の緩衝地帯とすべきで、新たな施設の建設はあってはならない」と一蹴した。

 町議会は19日にも即時撤回を求める意見書と決議を採択し、沖縄防衛局や県などへの要請を予定している。

(名嘉一心)


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