花を手に性暴力の根絶を訴える「フラワーデモin沖縄」が10日、那覇市泉崎の県庁前広場で開かれた。全国各地で展開されるフラワーデモは、県内では2019年8月にスタート。来月で3年となる。約40人が参加し、サイレントスタンディングとスピーチをつないで性暴力の被害者に思いを寄せた。また、主催者をはじめ有志らが、フォトジャーナリストで複数の女性への性暴力が報じられている広河隆一氏の那覇市内での写真展中止を巡る一連の問題に対する抗議文を発表した。
抗議文では「広河氏による性暴力やパワハラの告発は、沖縄でも深刻な事態として受け止められた」とした上で、写真展の中止が会場側からの「混乱を生じる恐れ」だったことに「根拠もあいまいな理由による中止が報じられただけで、性暴力と劣悪な労働環境の訴えに正しく向き合うことなく問題から逃げたままだ」と指摘。ジャーナリストや表現者らに対し「現状を放置しないよう声を上げることを呼び掛けたい」としている。
主催者の1人である上野さやかさんは「根本的に彼は性暴力に関して何も償っていない。見過ごせない。引き続き抗議をしたい」と話した。
抗議文は、SNS上でも公表し全国のフラワーデモでも紹介された。この日にフラワーデモが開催された仙台や名古屋、東京、福岡から賛同し連帯するメッセージも寄せられた。
(慶田城七瀬)