機械保全 城間さん(那覇工)が資格 定時制高校で県内初合格


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県内の定時制高校で初めて国家技能検定3級機械系保全作業に合格した那覇工業高校定時制4年の城間瑛生君(中央)と問題集ソフトを作成した県立総合教育センターの知念健研修員(右)=8日午後8時ごろ、浦添市の那覇工業高校

 那覇工業高校定時制4年の城間瑛生さん(19)がこのほど、国家技能検定3級機械系保全作業の試験に合格した。県内の定時制高校から合格者が出るのは初めて。県立総合教育センターの知念健研修員が作成したタブレット端末で取り組める問題集のソフトを活用した。

 知念研修員は「定時制に通う生徒は日中は仕事、授業が終わるのも午後9時すぎで、資格を取るために必要な課外授業を受けることが難しい」とこれまで定時制高校から合格者が出なかった理由を説明する。ソフトでは動画や写真を用いた設問を用意し、解説も設けた。
 城間さんは「仕事の休憩時間や寝る前などにやった。動画が付いているので、紙よりも分かりやすい」とソフトが合格につながったと話した。資格取得については「就活に生かす。2級にも挑戦したい」と喜んだ。実技には合格したものの、学科を落とした比嘉ライアンさん(19)も「ソフトは分かりやすく、空いた時間にできた。3級には来年も挑戦したい」と意欲を見せた。
 知念研修員が作成したソフトは2016年3月までには、希望する県立高校に配布できるようになるという。
 機械系保全作業の資格は機械の維持・管理をする知識や技能を有していると認められた者に与えられる。試験は学科と実技があり、ねじや工具の名称、潤滑油の特徴などが問われる。