うるま市の島しょ地域の小中学校で、令和の時代の新しい部活「ネット部活」が盛り上がりを見せている。通信制高校を運営する角川ドワンゴ学園とうるま市教育委員会の協働事業の一環で、彩橋小中、津堅小中、与勝第二中の児童生徒がオンラインでつながり、動画作成や音楽ワークショップなど、多彩な活動を楽しんでいる。7日はよしもとエンタテインメント沖縄所属のお笑いコンビありんくりんが参加し、漫才づくりに挑戦した。
「始まりました! 漫才ワークショップー!」。昼すぎ、彩橋小中学校の教室に、テレビ番組のオープニングのような掛け声が響いた。講師役で来校した、ありんくりんの盛り上げに教室に集まった彩橋小中の部活生はもちろん、ネット上に集まった部活生も手をたたいて喜んだ。
今回の企画は、ありんくりん・ひがりゅうたさんが発案した。さまざまな体験の機会が不足しがちな島しょ地域の子どもたちへ、自分を表現する楽しさに気付くきっかけをつくろうと考案した。この日は2人がお手本として漫才を披露し、事前に用意した2種類の台本を参考に、部活生同士で組んだコンビやトリオで漫才づくりに取り掛かった。22日の活動日に発表し合う。
「ツッコミはなくして、2人ともボケにする?」「すぐ怒るキャラはどうだろう」。ネット上での漫才づくりは難航することなく、プロも驚く早さでネタが組み立てられていった。ありんくりんのひがさんとクリスさんは「自分のキャラを生かすと面白いよ。真面目な性格なら、何を振られても全部真面目に返すとか」「失敗も笑いに変えられる。楽しんだもん勝ちだよ」などとアドバイスして回った。
与勝第二中の2人とトリオを組んだ彩橋中3年の當山浩生さん(14)は「自分の性格を生かしてと言ってくれてうれしかった。最初は不安だったけど、気付けばとても楽しんでいた」と満面の笑みを浮かべた。
(嘉数陽)