ウエルシアがふく薬品を子会社化 沖縄県内に進出、経営規模の拡大へ


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 ウエルシアホールディングス(東京、松本忠久社長)がドラッグストアのふく薬品(那覇市、田仲康晃社長)の株式を取得し、子会社化することが27日までに分かった。ウエルシアHDは調剤併設型ドラッグストアのウエルシア薬局などを運営しており、ふく薬品の子会社化で県内に進出し、経営規模の拡大に取り組む。ふく薬品の店舗や雇用は継続される見通し。

 22日開催の取締役会で株式取得を決議し、52.58%に当たる245株の譲渡契約を締結した。取得先は個人株主4人で、取得価格は非開示。譲渡の実行は12月1日を予定している。

 ウエルシアHDは沖縄について「人口の継続増加や全国一の出生率という優位性ある消費環境がある」と指摘しており、全国的な少子高齢化や同業他社との競争激化などの状況も踏まえ、ふく薬品の子会社化に至った。

 ウエルシアHDは小売業大手イオンの子会社。5月末現在で全国に2493店舗を展開する。2022年2月期連結決算では売上高が前期比8.0%増の1兆259億円、経常利益が同3.9%増の475億円、純利益は同5.5%減の264億円だった。ふく薬品は1989年に設立され、3月末現在で25店舗を運営する。
 (小波津智也)