【嘉手納】台湾を「自国領土」と主張する中国が反発する中でのペロシ米連邦下院議長の訪台を控え、米空軍嘉手納基地からは2日夕から夜にかけ、ペロシ氏を乗せて台湾に向かう飛行機の周辺を警戒するためとみられる戦闘機、電子偵察機、空中給油機などが相次いで離陸した。沖縄の空も物々しい雰囲気に包まれた。
2日午後8時ごろからは嘉手納基地からF15戦闘機が合計8機離陸。F15は実弾を搭載し、推力を上げるアフターバーナーも点火してごう音を上げていた。
F15が離陸する前の午後5時過ぎから夜にかけては、米ネブラスカ州オファット空軍基地所属の電子偵察機RC135Wリベットジョイント1機、KC135空中給油機、米アラスカ州や嘉手納基地所属の海軍EP3E電子偵察機2機などが相次いで離陸する様子が確認された。
太平洋に展開しているとみられる米原子力空母ロナルド・レーガン艦載の輸送機C2Aも前日1日に続いて2機の飛来があった。
この時間帯にF15戦闘機が相次いで離陸するのは通常でも見られる。一方でこの日は外来機の電子偵察機や空中給油機も伴う形で離陸を続けており、飛行はペロシ氏の台湾訪問に伴う警戒活動の一環だとみられる。
(島袋良太)