沖縄海邦銀行(新城一史頭取)は5日、2年ぶりの減収増益となる2022年4~6月期連結決算(対象子会社2社)を発表した。新型コロナウイルスの影響で業績が悪化した事業者の債権者区分を見直し、不良債権比率は3・59%と、22年3月期末から0・47ポイントの上昇となった。
売上高に当たる経常収益は前年同期比4・1%減の30億7600万円、経常利益は同4・3%増の4億3100万円で、第1四半期で2年ぶりの減収増益。純利益は、退職給付制度改定に伴う特別利益を計上した前期の反動減の影響で32・4%減の3億5千万円。
銀行単体の経常収益は同3・8%減の30億7400万円、経常利益は6・2%増の4億4200万円、純利益は30・8%減の3億6千万円。
収益面で貸出金利息や債券、株式売却益の減少幅が大きく減収要因となったが、前年に積み増したシステム移行費用分の反動減などがあり、収支全体は増益に転じた。本業のもうけを示すコア業務純益は同期比38%増の4億3200千万円。
不良債権比率の上昇を踏まえ、貸し倒れなどに備える与信関係費用として、1300万円を積み増した。同行は「与信費用はあと2年は高止まりで推移する。引き上げはほぼ計画通り」と説明している。
(當山幸都)