宜野湾市長選・立候補予定者座談会 辺野古移設で違い鮮明 松川氏、容認「選択肢がない」 仲西氏、反対「危険性を放置」


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 【宜野湾】9月11日投開票の宜野湾市長選を前に琉球新報社は21日、現職の松川正則氏(68)=自民、公明推薦=と「9・29県民大会の会」会長で新人の仲西春雅氏(61)=共産、立民、社民、社大、にぬふぁぶし、れいわ推薦=の立候補予定者2人による座談会を沖縄市の中部支社で開いた。最大の争点と予想される米軍普天間飛行場の移設問題では、早期の閉鎖・撤去では意見が一致したが、名護市辺野古への移設については松川氏が容認、仲西氏が反対と違いが浮き彫りとなった。経済振興や子育て分野などでは独自の政策を掲げた。

 辺野古移設については主張の違いが鮮明になった。

 松川氏は「約30%が埋め立てられ、現実的に反対だけでは(前に)進まない。選択肢がないことから移設を容認せざるを得ない」と述べた。

宜野湾市長選に向けて健闘を誓う現職の松川正則氏(右)と新人の仲西春雅氏=21日、沖縄市の琉球新報社中部支社(大城直也撮影)

 仲西氏は「新基地建設を唯一の解決策とするのは思考停止で危険性の放置だ。暮らしを守るためにも県内でのたらい回しをさせない」と主張した。

 経済振興では、手法や重点などに差異があった。

 松川氏は公共工事の予算確保による雇用創出で所得を増やすなど経済活性化への展望を示した。

 仲西氏は、県のアジア経済戦略を念頭に、西海岸のリゾート構想など観光誘致に重点を置いた。

 課題である貧困問題は両氏とも解消に向け注力する方針を示した。 (’22宜野湾市長選取材班)